→ N響定期 コンサート
2014年4月19日( 土) N響 定期公演です ♪
第1779回 定期公演 Cプログラム → 機関誌「フィルハーモニー」
グリーグ/「ペール・ギュント」組曲 第1番 作品46 → 曲目解説
スヴェンセン/交響曲 第2番 変ロ長調 作品15 → 曲目解説
シベリウス/交響曲 第2番 ニ長調 作品43 → 曲目解説
指揮:ネーメ・ヤルヴィ
*4 月定期公演の聴きどころ*
マレク・ヤノフスキとネーメ・ヤルヴィ。名門スイス・ロマンド管弦楽団の前音楽監督と現音楽監督の 2 人の名匠が、奇遇にもそろって 4 月の定期公演に招かれる。
ドイツ音楽をレパートリーの中核に置くマレク・ヤノフスキはAプロでブルックナーを、驚異的なレパートリーの幅広さを誇るネーメ・ヤルヴィはBプロでリヒャルト・シュトラウス作品、Cプロで北欧音楽を集めたプログラムを披露する。いずれもこのマエストロならではのプログラムが組まれており、興味深い公演となりそうだ。
豪放磊落(ごうほうらいらく)なヤルヴィによる、 語り口豊かな北欧音楽
ネーメ・ヤルヴィが指揮するCプロは、ヤルヴィ得意の北欧音楽を集めたプログラムとなっている。
グリーグ《「ペール・ギュント」組曲第 1 番》に続いて、スヴェンセン《交響曲第 2 番》の演奏が注目される。
スヴェンセンはグリーグと同時代のノルウェー人作曲家で、この《交響曲第 2 番》は代表作のひとつ。決して演奏機会の多い作品ではないが、明快で雄大な楽想を持ち、ロマンティシズムと民族色にあふれた隠れた傑作だ。今回の演奏を通じて、作品の魅力が広く伝わることを期待したい。
後半のシベリウス《交響曲第 2 番》は、ヤルヴィが自家薬篭中(じかやくろうちゅう)のものとするレパートリー。情感豊かで、スケールの大きな演奏を聴かせてくれることだろう。(飯尾洋一)
指揮者のネーメ・ヤルヴィは、日本フィルハーモニー交響楽団の客演首席指揮者として来日を重ねお馴染みだが、N響とは2011年11月以来の共演となる。
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グリーグ/「ペール・ギュント」組曲 第1番 作品46 ヤルヴィの演奏 ♪
スヴェンセン/交響曲 第2番 変ロ長調 作品15
シベリウス/交響曲 第2番 ニ長調 作品43
指揮:ネーメ・ヤルヴィ その他の演奏 → Wikipedia
ヨハン・スヴェンセン - → Wikipedia → スヴェンセンの作品
スヴェンセンはノルウェー生まれ、ライプツィヒ音楽院で学び、パリのいくつかの管弦楽団でヴァイオリニストを務めた後、ライプツィヒ、オスロ、コペンハーゲンで指揮者として活躍した作曲家で、グリーグとともにノルウェーの国民主義音楽を代表する一人です。
ノルウェーで生まれ指揮者、ヴァイオリニストとして活躍したスヴェンセン(1840-1911)は、グリーグの親友であり、ノルウェーの音楽発展に努めた人でした。
彼の作風はロマン派の域を脱するものではなく、どれもがチャイコフスキー風の優しい肌ざわりを持っています。
今は昔、1863年のことです。ひとりのノルウェーの青年が奨学金をもらって、ライプチヒに音楽の勉強にやって来ました。彼の家は裕福ではなかったので、それは彼にとって大事件でした。見るもの、聞くものすべてが新鮮で、大好きな音楽の勉強の妨げになるものは何一つなく、青年は希望に燃えて一生懸命励みました。先生はライネッケというとても厳しい人でしたが、弟子の才能を認め、美点を伸ばしてやりました。
そして、作品1の弦楽四重奏曲ができ、留学時代の最後には弦楽五重奏曲ができました。それは明るく溌剌とした夢に満ち、ちょっぴり青春の感傷がただよい、ほのかに北欧情緒が香る美しい曲でした。後にグリーグと並んでノルウェー音楽界の重鎮となるスヴェンセンの若き日のお話です。
♪ 弦楽八重奏曲はスヴェンセン初期の作品で溌剌とした若々しさが際立ち、それぞれのパートに非常に美しいメロディが存在し、各パートのかけ合いが見事です。
♪ ノルウェー狂詩曲はタイトル通り、リストの「ハンガリア狂詩曲」に触発されたもので、要所要所に民謡的なメロディが使われた情感豊かな作品です。
♪ 同時期に書かれた2つの作品も色彩豊かなもの。
♪ 「ゾラハイダ」はワシントン・アーヴィングの書いた「アルハンブラ物語」に触発された 作品。彼の出世作でもあります。